竜頭が固くて動かない、回らない、という状態で持ってこられる場合がよくあります。

 

裏蓋を開けると、

このように竜頭自体は何ともなくても、竜頭から伸びてる心棒【竜芯(りゅうしん)または巻芯・巻真(まきしん)と言います】の部分にサビが付着しています。
これは竜頭の隙間から湿気が入り、サビが付いたのだと考えられます。

この状態がひどくなると、竜頭が回らなかったり、竜頭が上がらなかったり、無理に竜頭を引っ張って竜芯が折れてしまったりする場合があります。

『竜頭にご注意』にも書きましたが、竜頭の部分は、防水性にも関係してきます。
時計の裏蓋からだけでなく、竜頭の隙間も気をつけないといけません。

電池交換で裏蓋を開けると、竜芯が錆び付いた状態になっているのもよくあります。
そういう場合は、先にお客様に状態の説明をして、竜頭・竜芯の交換もお勧めします。

当店では、竜頭・竜芯の交換 3,500円+税からとなっております。
竜頭によって、またブランドによっては、それ以上に高くなる場合があります。

 


こちらはセイコーのドルチェですが、竜頭は付いています。

 

竜頭部分を拡大してみると

竜頭の先が欠けています。
これは、ドルチェ専用の竜頭を付け替えないといけません。

 


純正の竜頭に付け替えました。
純正の竜頭は、青いガラス球?みたいな飾りが先っちょについています。
(写真では黒っぽく見えますが濃い青です)
こういう飾りの付いている純正の竜頭は少し高くなり、この時計の場合、竜頭・竜芯交換で7,000円+税でさせていただきました。

純正じゃなくていいから、安くして~という場合は、代替の竜頭で5,000円+税となります。

 

次に、ちょっと珍しい竜頭の状態です

↓ ↓ ↓ ↓ ↓

 

りゅ、竜頭どこ???(笑)

 


なんと、竜頭が薄皮一枚になってました。
竜頭がちびて丸くなり、最後には周りがみんな剥がれてこんなスライス状になったのでしょうね。

最初見た時はどうしたらこんな状態になるのか・・・と思いましたが、長く修理をしていると、この状態の竜頭をちょいちょい見かけます。

こちらも竜頭・竜芯交換で3,500円+税でお直しさせて頂きました。

※郵送でのお修理も受け付けています。
お問い合わせはメールでお気軽にどうぞ。
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