『この電池どれくらいもつの?』

腕時計の電池を交換した時によく聞かれますし、お客様もこれは気になる事と思います。

しかし、電池がどれくらいもつのかは正確にはわかりません。

と言うのも、「電池の持ち」と言うのは時計によって違うのと、機械の状態によっても違うからです。しかし、だいたいの目安でわかる場合もあります。

たいていの腕時計は、説明書に『電池寿命 ●年』と書いてあります。
だいたい2年が多いですが、中には4年、10年という腕時計もあります。
説明書があれば、どこかに書いているので探してみて下さいね。

ここから先は説明書には書いていないことですが、実は・・・
この電池寿命●年というのは機械が新しい状態でのことなんです。

5年10年と使ってくると、中の機械の油が汚れたり減ったりして、 動かす力が伝わりにくくなります。
そのぶん電力を余計に消費するので、電池寿命は短くなってしまいます。
車で例えると、燃費が悪くなり、ガソリンが早く無くなるような感じです。

ですからほとんどの場合、2回目、3回目と電池交換をしていくうちに、電池交換の 間隔はだんだんと短くなっていきます。
あまりにも電池の消費が早いな、となると分解掃除が必要です。
分解掃除をすると、電池の寿命が説明書に書いてある年数近くまでなります。

当店では、電池交換をする時に見えない箇所に印を付けていますので、 いつ電池交換したのかわかるようになっています。

例えば、前回の電池交換をしてから半年しか経っていないのに時計が止まった場合、 そういう時は分解掃除をお勧めしています。

もしくは、前回から半年しか電池がもっていないのですから、『次に止まるのも だいたい半年後か、半年以内に電池が切れそうです』とお伝えしています。
電池寿命が前回より延びることは、めったにないからです。

最初に『だいたいの目安でわかる場合もあります』と書いたのはこのことです。

ただ、電池交換した時期がわかっても、電池がいつ切れたのかは店側ではわかりません。
ですので電池がいつ切れたのか、というのも重要ですのでぜひ覚えていて下さい。