さて、以前に電池はどれくらい持つの?とよく聞かれると書きましたが、『長持ちする電池入れといて~』と言う方もいらっしゃいます。(冗談っぽくです)

腕時計の電池の大きさはさまざまですが、電圧はどれも一緒なのです。
ですので、残念ながら長持ちする電池はないんですね。

ただ、最近ではソーラー時計があったり、10年ぐらい長持ちする時計があったりもします。

 

上の写真のように、電池には様々な大きさがあります。
(交換した後の古い電池です)
同じ大きさでも厚みが違ったりするので、だいたい30種類くらいでしょうか。

小さい電池が『酸化銀電池』、おもにアナログ用で1.55Vです。
大きい方は『リチウム電池』、おもにデジタル用で、こちらは3.0Vです。
これは大きさ・厚みに関係なく、酸化銀電池=1.55V、リチウム電池=3.0Vと決まっています。

電池の+側に番号があるのですが、例えば『SR916SW』でしたら直径約9ミリ、厚さ1.6ミリの大きさという意味です。
『SR920SW』という電池もありますが、直径約9ミリ、厚さ2.1ミリという意味です。
SR916SWと比べて、厚みがわずか0.4ミリ違うだけなんです。
(SR920、SR916の正確な直径は9.5ミリです)

直径が同じなら、厚さが少々違っててもいいんじゃない?と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、そうはいきません。

正しいものより厚みのある電池を入れると、裏ぶたがきちんと閉まらない可能性がありますし、きちんと閉まっても電池が裏ぶたに触れると電流が流れてしまい、電池の消費が早くなる可能性があります。

逆に薄い電池を入れると、ちょっとした衝撃で電池が外れてしまい時計が止まってしまいます。
実際に裏ぶたを開けると、厚みの違う電池が入ってることがたまにあります。
その時はお客様に説明して、正しい電池を入れるようにしています。