HERMES/エルメスのクリッパーCL6.710のバンド修理です。
こういう高級ブランド品の修理はなかなか難しいですね。

 

バンドの留め具、バックルのピンが取れたと持って来られました。

 


本来なら赤丸の部分がピンで留まって繋がっていないといけません。
しかし、ピンが外れて離れてしまっています。

それによく見ると青丸の部分、バンドを留めているネジが抜け落ちています。
お客様は気付かれていませんでした。

 

こちらが完成です。

赤丸のピンは両サイドをかしめないといけないので、すごく難しいです。
今回のお修理は
・バックルのピン作成(赤丸部分) 5,000円+税
・ネジ(青丸部分) 2,000円+税
でさせて頂きました。

ちなみに今回のお修理、エルメスに持って行くとどうなるか調べてきました。
と言いますのも、バックルのピンは当店で作れますが、ネジはさすがに作れません。
部品メーカーに行く前に、念のため直接エルメスに寄ってみました。

まずネジ(青丸の部分)の方ですが、部品代が2,000円くらいと言われました。
3,000~4,000円くらいかなと思っていたので、すごい良心的だなと思っていると、

『それに技術料が5,000円かかります』

 

・・・

 

・・・ ・・・

 

えっ???
ネジを締めるのに5,000円???

 

・・・チーーーン

ちなみにバックルのピンの方ですが、ピンを入れる、なんてことはできないとの事。

 

『バックル交換23,000円でございます。』

 

・・・チンチーーーン

 

つまり今回の修理をエルメスに依頼すると
ネジ2,000円+バックル23,000円+技術料5,000=30,000円+税となります。
・・・まあまあな時計買えちゃいますよね。
※技術料は1回の修理での金額です。それぞれにかかるわけではありません。

でもこれは仕方ありません。修理というのは【部品代+技術料】です。
セイコーもシチズンも、もちろん当店もそうです。
たとえ技術料と明記されていなくても、その金額の中に含まれています。

ただ、ネジを締めるのにすら技術料がかかるのに驚いただけです。
もちろん、ネジだけ欲しいと言ってもダメです。

エルメスの時計を預けて、また取りに来るか送ってもらうしかありません。
ちなみに納期は3週間くらいと言われました。
ネジにはくれぐれも注意して下さい。

かなり話が脱線しましたが、結局どうなったかといいますと
・・・部品メーカーにクリッパー対応のネジがありました(笑)

エルメス・クリッパーの対応ネジについてはこちらをご覧ください。

※郵送でのお修理も受け付けています。
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